(4)manifest

次の大きな領域は、manifestです。manifestは「積み荷目録」と訳すことができ、このepubがどのような内容ファイルを含んでいるかを示しています。このファイルで示されているファイルは、かならずepubの指定位置に存在していなければなりません。

manifestが始まってすぐ次の行に、

<!– manifest start –>

は、このファイルのコメント行で、実質的に無視されます。ただ、TONBOは、これを一つの目印にしてmanifestファイルを書き換えています。同じコメント行は、このmanifestファイルの終了直前の行にも<!– manifest end –>という形でありますが、これも無視されます。

manifest内のタグは、itemという名前で始まります。そして、かならずid属性をもっています。このidは、パッケージドキュメント内でユニークなものでなければならず、他と重なってはならないものです。TONBOでは、ファイルのパス名を使ってユニーク性を担保しています。次のhref属性がファイルのパスを示しています。パスは、OEBPS以下のフォルダ名とファイル名をつなげたものとなっています。すなわち、このパスは、content.opfが含まれているフォルダからの相対パスになっているわけです。

media-typeでは、ファイルのコンテンツの方を表明していて、ここでは、xhtmlとcssが区別されています。他に、画像のmedia-typeがあります。

共通部分はこれで終わりですが、ただ、nav.xhtmlにだけ、properties=”nav”がつけられています。これは、nav.xhtmlファイルが、ナビゲーション機能のために与えられている特別なファイルであることを示しています。この点については後に詳しく触れます。

propertyについては、そのほか、カバー画像に関する特別な規定があります。